介護職に就く人は収入が低いという悩みを抱えていることが多いのが実情としてあります。特に介護は体力的にも精神的にもタフさが求められる仕事であるため、労力に対して報酬が見合わないと感じる人が多い傾向にあります。
こうした背景から、男子職員の多くが将来的な不安を抱き、結婚をためらうケースも報告されています。少子化が叫ばれている今、結婚をしたくてもできない状況があるのは由々しき問題だと言えるでしょう。
不動産収入などを得ている会社もあるものの、介護事業により得られる利益の大半は介護報酬で占められています。
介護報酬は、国民健康保険団体連合会に請求することにより、会社に支払われることになっています。一定のルールに従って報酬が出る形式になっているため、介護職の収入は上がりにくいのです。
社会保障費の増大を食い止めるため介護保険制度が作られたという背景があり、国は介護報酬を上げることに消極的でした。そのため、結果として従業員の給与が上がりにくい状況が続いていたのです。
ただ、近年では高齢化による介護士不足の問題解消として、介護報酬を上げる取り組みが進められています。今後、さらに介護士の労働条件が改善されていくことが予想されます。しかし現段階では、まだ介護職として働きながら給与を大きくアップさせるのは難しい現状があります。
そんな中、給与アップに最も有益な方法と言えるのが、資格を取得することです。例えば介護福祉士の資格を持っている場合、全く資格がない状態と比べて、ひと月あたり約4万円ほどの差があるというデータが出ています。
その他、夜勤に抵抗が無いのなら、夜勤手当による給与アップを狙うのも一つの手です。